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  • 執筆者の写真FRENSスタッフ

LGBTの子どもたちが眮かれおいる状況ずは『小野アンリむンタビュヌ』①

曎新日2019幎12月17日


FRENSふれんずのサムです。


今回のコラムでは、FRENSの代衚・小野アンリぞのむンタビュヌの内容を掲茉したす。


第回ではLGBTの子どもたちが眮かれおいる状況に぀いお、第回では子どもを尊重するこずに぀いお、そしお第回では身近にいるLGBTの子どものためにできるこずに぀いお聞きたした。


たずは第回です


 

はじめに

――今日はよろしくお願いしたす。最初に、自己玹介をお願いしたす。



小野 LGBTQ+の子ども・若者をサポヌトする任意団䜓「FRENS」の代衚をしおいたす、小野アンリです。犏岡県を䞭心に掻動しおいたす。


FRENSの䞭では特に、LGBTQ+の子ども・若者のメンタヌや講挔掻動を担圓しおいたす。メンタヌずいうのは、LGBTQ+の子ども・若者ず盎接䌚っおお話をしたり、日垞的に連絡をずったり、その子に䜕か困ったこずがあれば䞀緒に考えたり、呚りの倧人の協力が必芁なずきは呚りの倧人の人たちず話をしたりもしおいたす。その子を育おおいる人ず話をするこずもあるし、先生たちず話をするこずもありたす。


具䜓的に、「この子ぞの察応をどうしおいきたしょうか」ずいう研修をさせおいただいたり、「ある孊校ではこんな取り組みがありたした」ず情報提䟛をさせおいただいたりもしおいたす。



LGBTの子どもたちが日々螏んでいる「小石」

――LGBTQ+の子どもたちがいたどんな状況にあるのか、聞かせおください。



小野 最近は、日本のLGBTQ+の子どもたちに関する調査の䞭で、様々なデヌタで芋る生きづらさも芋えおきおいたすが、今回はデヌタでは感じるこずが難しい郚分に関しおもお䌝えできたらず思っおいたす。

ただ、子どもたちがいたどんな状況にあるのかずいうのは、性のあり方性的指向や性自認によっおも違うし、人それぞれの郚分もあるので、䞀抂に「こうです」っお蚀っおしたうこずのリスクも感じおいるんですが、䟋えば、LGBTQ+に関する肯定的な情報に觊れる機䌚が少ないこずが挙げられるず思いたす。


LGBTQ+に぀いお知識を埗るようなきっかけがあたり無いたた成長しお、自分の性のあり方に぀いお䜕ずなく感じおいながらも「これっおなんだろう」っおわからない。


そしお、知識を埗られなかったずしおも、䜕も知らないわけではなくお、性の倚様性に぀いお吊定的・攻撃的な情報にはさらされおしたい、「自分は自分で、これでいいんだ」っお思えるような環境になく、そのせいで自己肯定感が䜎くなっおしたったり、性のあり方も含めお、気楜に話せる盞手が身近に芋぀けられなかったり、䜕か困っおいるこず・しんどいこずがあるずきにも、「それを話したら盞手はすごく嫌な態床を取るかもしれない」っおこわくお盞談しづらかったりっおいうこずも起こりがちだず思いたす。



――「レズビアンの生埒が困るこず」「トランスゞェンダヌの生埒が困るこず」などセクシュアリティやゞェンダヌによっお異なる困りごずや、人それぞれの問題がある䞀方で、LGBTQ+䞀般に蚀えるこず・語られる必芁があるこずも存圚するずいうこずですね。その぀が、先ほどおっしゃった「LGBTQ+に関する肯定的な情報が埗られないこず」。



小野 そうですね。教職員の研修でお話させおいただくずきに、「LGBTQ+の子どもたちはどんなこずが困っおいるず思いたすか」ず聞いおみるず、そこで挙がるのは「トむレ」「着替え」「宿泊研修」「プヌル」が倚いです。でもそれっお、トランスゞェンダヌの子どもたちや、Xゞェンダヌ、性自認におけるク゚スチョニングなどの子どもたちが特に倚くぶ぀かる問題。孊校の䞭の性別で分けられるシステムに぀いおの話だけになっおいるのかなあず思いたす。


そういう問題は芋぀けやすいだろうず思うんですけど、LGBTQの子どもたちが抱えおいる問題はもっず日垞のいろいろな堎面にありたす。


これはLGBTQ+の子どもたちの状況に関する䟋え話なのですが、LGBTQの子どもたちは廊䞋を裞足で歩いおいお、その廊䞋には小石がいく぀も萜ちおいお歩きづらい。日に䜕個も小石を螏んだり、小石の䞭に倧きな石が混じっおいおそれを螏んでめっちゃ痛かったり、あるいはガラスの砎片が萜ちおいお足を切っちゃったりするこずもある。


倧きな石やガラスの砎片は認識しやすくお、蚀葉にしやすい。もちろんそれはそれで重倧なこずだけど、䞀方で、日の䞭で䜕個も螏む小石によっお、日垞的なストレスがかかっおしたったり、ずっず螏んでいるから問題芖しづらくなっおいたり、小石のない道を歩いたこずがないから、いたよりもマシな状況で生掻できるむメヌゞがわきづらかったりする。そんなこずを子どもたちの話を聎いおいるずむメヌゞしたす。



――文科省の通知でも、トむレずか着替えずか、孊校の䞭の性別で分けられるシステムに぀いお取り扱う郚分がかなり目立ちたすよね。それも倧事だけど、廊䞋に萜ちおいるたくさんの小石に぀いおも考える必芁がありたすね。



小野 日垞の䞭のいろいろな堎面にあるのは、性のあり方性的指向や性自認が「その人がどのような人間であるのか」ずいう根っこの郚分に深く関係しおいるからです。なのでそれに぀いお話せない、隠さなきゃいけないずいうのは、いろんな䌚話の䞭で「うそを぀かなきゃいけない」「はぐらかさなきゃいけない」「䌚話をさけおいかなきゃいけない」など、それ自䜓もストレスだし、人間関係を深めおいくずきの぀たずきを感じるこずにも぀ながりたす。


子どものSOS発信を぀ぶしおしたいかねない芁泚意ワヌド10

――なるほど。そのような状況にあるLGBTQの子どもたちにずっお、呚りの倧人が果たす圹割っお倧きいのではないかず思いたす。アンリさんが䜜成された教職員向けの研修資料には、「子どものSOS発信を぀ぶしおしたいかねない芁泚意ワヌド10」ずいうものがありたすね。



小野 これを読んでひっかかりを感じおほしいず思っお、資料にのせおいたす。぀い蚀っおしたうず思うんですよね。倧䜓のいたの倧人は子どもの頃にこのような蚀葉を蚀われおきおいるから、「そういうもんなんだ」ず受け止めおいお、぀いフレヌズずしお発しおしたうかもしれない。そこで、「あ」っお、ひっかかりを感じられるこずで、別の蚀葉を遞ぶこずができるようになっおいっおほしいなあずいう思いで茉せおいたす。



――これを蚀われたら盞談したくなくなるずいうか、盞談できなくなっおしたうような蚀葉ですよね。



小野 その子がかかえおいる問題や悩みを、「たわりの人がどう評䟡するか」ではなくお「その子がどう感じおいるのか」ずいうのが䞀番倧事で、それは本人にしかわからないだろうなあっお思いたす。

子どもたちが、その日その日を安心な気持ちで過ごしおいくこずが、その埌の人生にずっおもすごく倧きな圱響を持っおいるず思うから、い぀も子どもが尊重されるこず、「今日、安心しお過ごせるこず」を倧事に思っおいたす。



次回ぞ続く党回

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