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  • 執筆者の写真FRENSスタッフ

LGBTの中高生がアプリやSNSを使うときに気をつけてほしいこと

更新日:2020年3月26日



FRENS(ふれんず)のサムです。


アプリやSNSを通じて誰かと出会い、メッセージを送り合うのは楽しいことですよね。


LGBTの友達や恋人をつくる上で、アプリやSNSの存在はとても大きいのではないかと思います。


そして場合によっては、そこでできた友達と実際に会ってみるということも起きるかもしれません。


今回のコラムでは、アプリやSNSを使う上で気をつけてほしいことをいくつかピックアップしてみます。


私は中学生の頃からTwitterを使っていて、趣味の合う人と遊ぶために他県にまで遠征したりしていました。ちなみに、その友達とはいまも連絡をとっています。


また、似たようなセクシュアリティのひとと出会って友達・恋人を作りたいと思い、アプリやSNSを利用してきました。


これらの経験を踏まえて、「気をつけてほしいこと」を書いてみます。


 

<目次>

1.そもそもアプリやSNSで友達・恋人ってできるの?

2.アプリやSNSを使うときに気をつけてほしいこと

2-1.個人情報について

2-2.画像について

2-3.ヤバいときはどうすればいい?

3.実際に会うときに準備しておいてほしいこと

3-1.場所を選ぼう

3-2.相手はどんなひと?

3-3.途中で「なんか違うな」と思ったときの帰り方

3-4.ヤバいときはどうすればいい?

4.相談先

5.まとめ


 


1.そもそもアプリやSNSで友達・恋人ってできるの?

手紙やメッセージを送り合う友達や、たまに会って恋バナをする友達など、関係性は様々ですが、アプリやSNSを使って人間関係を築くことは可能です。


もちろん、相性やタイミングなどもありますから「必ずできる」とは言い切れませんが、「ネットを通じた出会いでは、本当の友達・恋人なんてできない」というのは嘘だと言えると思います。


ただし、LGBTの友達・恋人をつくる手段はアプリやSNSだけではありません。行政や当事者団体が主催している交流会に参加してみることも、LGBTの友達・恋人をつくる機会の1つです。


アプリやSNSが苦手だというひとは、このような交流会に参加してみてはいかがでしょうか。


FRENSでは、交流会についてのコラムも書いています。よかったら読んでみてください。





2.アプリやSNSを使うときに気をつけてほしいこと

それでは、LGBTの中高生がアプリやSNSを使うときにはどんなことに気をつければよいでしょうか。


インターネット上には、10代の人に悪いことをしようとしている大人が年齢やセクシュアリティなどを嘘ついてまぎれこんでいるかもしれません。また、リアルの相手にはしないようなことを、ネットのひとにはしちゃうというひともいます。


また、インターネット上では仲良くしている相手であっても、本当にいいひとかはわかりません。


なので、身バレには気をつけた方がいいです。




2-1.個人情報について

身バレを防ぐためには、個人情報を守ることは大事です。例えば、次のようなことに気をつけてみてください。


・本名は出さずに、ハンドルネームを使う

・学校やバイト先などの所属先、住所などは書かない・教えない

・いま起きたことをすぐに投稿せず、少し時間を空けてから投稿する




2-2.画像について

同様に、どこの学校かがわかる写真(制服や学校のカバンなどが映っているものなど)、住んでるところの近くの景色が写り込んでる写真をアップロードしたり送ったりするのは危ないのでやめてください。


加えて、顔や裸が写ってる写真をアップするのも危険です。




2-3.ヤバいときはどうすればいい?

以上のことを気をつけていても、もしかしたらヤバいことが起きるかもしれません。


あるいは、うっかりして、これまで書いてあるようなことに気をつけられずヤバいことになってしまった…ということもあるかもしれません。


そのようなときは、できるだけ早めに誰かに相談をしてみてください。身の回りのひとには相談できないという場合は、電話相談にかけてみるという手もあります。詳しくは、「4.相談先」をご覧ください。





3.実際に会うときに準備しておいてほしいこと

さて、それではもしアプリやSNSで知り合ったひとと実際に会うことになった場合は、どんな準備をしておけばよいでしょうか。


アプリやSNSで知り合ったひとと会うとき、ワクワクする気持ちと不安・心配な気持ちとが入り交じっているのではないかと思います。


「悪い人ではないのは分かっているけれど、やっぱりちょっと不安だな…」


不安・心配なことについて先回りして準備しておくことで、気持ちの余裕もできるし、その時間を楽しむこともできるようになるのではないでしょうか。




3-1.場所を選ぼう

待ち合わせの場所、会っておしゃべりする場所、遊ぶ場所など、選べるところは積極的に選んでいきましょう。


一度行ったことのあるカフェとか、「ここなら安全だな・安心できるな」と思える場所を選ぶことで、余裕を持って会えるのではないかと思います。


ポイントは、まず人目につく場所で待ち合わせをすること。そして、周りに誰もひとがいない場所ではなく、誰かほかにひとがいるような場所(カフェとかファミレスとか)でおしゃべりしたりお茶したりすること。


相手の家に行ったり車に乗ったりするのはやめておきましょう。また、カラオケルームなど2人だけの空間も避けたほうが無難です。




3-2.相手はどんなひと?

事前に相手のすべてを知ることはできません。また、「なにを確認すれば、この人は大丈夫だといえるか」というのは、人それぞれな部分があり、「これです!」とひとことで言うのはとても難しいです。


なので、初めてで慣れない・怖いというひとは、とりあえずメッセージのやりとりをしばらく続けてみて、相手が信頼できるかどうかをじっくり見極めてみることをオススメします。


その際、次のようなことは基準になりそうだと思います。


・自分の話を共感的に聞いてもらえるか

・相手の話に興味を持てるか

・趣味は合いそうか

・勝手にアドバイスや説教をしてこないか

・しつこく「会いたい」と言ってこないか

・性的な話をしつこくしてきたり、性的な画像・動画を送ってきたりしないか


会うこと、個人情報を明かすこと、写真を送ることを急かしてくるなど、あなたのペースを待ってくれない人は要注意です。


また、「どこの誰かわからない、やたら親切な大人は怪しいと思っておいていい」と思います。親切にされるとこちらも親切をお返ししたくなる気持ちはわかりますが、もしかしたらそのような心理を利用しようとされている可能性だってあります。


どこの誰かわかってるつもりでも、相手が言っている情報(年齢とか学校とか職場とか)がウソだったということもあるし、写真は加工してたり他の人の写真をパクっていたりすることもあります。


慎重に、相手を見極めましょう。




3-3.途中で「なんか違うな」と思ったときの帰り方

会って、話したり遊んだりしているときに、体感として「なんか違うな」と思ったら、できるだけ早く別れるようにするのがオススメです(特に、慣れないうちは)。


個人的な体験として、一度「なんか違うな」と思ったら、話せば話すほど「なんか違うな」が深まっていきます。


それからケンカに発展したり、嫌な思いをしてしまったりすることもあるかもしれません。


「次の予定があるから、そろそろ行くね」

「親に帰ってこいって言われたから、今日はお開きで」


などといって、なんとしてでも帰りましょう。


そのためにも、「14時から16時までなら空いてるよ」などといって、時間をあらかじめ指定しておくことをオススメします。


途中で「このひと、なんか違うな」と思ったけど、帰るってなかなか言い出せない。どうしよう。困った。


こんな状況を回避しやすくなるし、また、初めてだと緊張してあまり話せないかもしれません。「最初は2時間だけ。気が合いそうだったらまた次回会えばいい」と心に決めておいてはいかがでしょうか。




3-4.ヤバいときはどうすればいい?

どれだけ準備していたとしても、ヤバいときはあります。


ヤバいと思ったら、その場からすぐに逃げちゃって大丈夫です。逃げるためにウソをついても構いません。全然。相手とちゃんとバイバイしなくたって大丈夫です。とにかく逃げてください。

「今まじでやばい」というときは、とにかく110番もありです。「こんなことで警察に言っていいのかな」と迷ったとしても、とりあえずかけてみてOK。時間的に余裕があるならば、#9110 警察相談専用電話というものもあります。これは、警察に言うかどうか迷ってる段階で電話してみてよいものです。


また、もしもあなたがなにか脅された場合は、早めに相談することをオススメします。例えば、「裸の写真を送らないと◯◯するぞ」とか「セックスさせないと◯◯するよ」などと言われていたり、ネット上やリアルでストーカーされていたり、いいひとだと思って付き合ったのにやっぱり嫌で別れたいというときに「別れるなら〇〇するぞ」と言われて困っていたりするとき、誰かに相談してみると意外となんとかなかったりするものです。


相談先はいろいろありますが、身の回りのひとにはなかなか相談できないという場合、電話相談にかけてみてはいかがでしょうか。詳しくは、「4.相談先」をご覧ください。




4.相談先

いくつか相談先をご紹介します。アプリやSNS上でのトラブルや不安はもちろん、それ以外のときでも相談してもらうことができます。


まずは、FRENSが毎週日曜17〜21時で行なっている「フレンズライン」です。ジェンダーやセクシュアリティなどが絡む問題で、身の回りのひとに相談しづらいというときにはぜひ使ってみてください。もちろんそうじゃないときもどうぞ。


次に、性暴力に遭ったひとを対象にした、24時間・365日OKの電話相談です。性暴力被害者支援センター・ふくおかというところがやっていて、男性やLGBTQの被害者のこともしっかり想定されています。




5.まとめ

リスクもあるけれど、SNSやアプリは、LGBTの友達や恋人をつくるうえで有効な手段でもあります。


使い方を気をつけて、有益に利用してほしいです。


そして、もし何か困ったことがあった場合は、できるだけ早めに相談してください。繰り返しになりますが、FRENSでも電話相談「フレンズライン」をやっています。相談をお待ちしています。



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